この2月は5本映画を観ました
「沈黙ーサイレンスー」
「聖なる呼吸」
「たかが世界の終わり」
「クレイマー・クレイマー」
「フランス組曲」
まずは話題の「沈黙ーサイレンスー」
遠藤周作氏の作品を起用したこと
「GO!」に出た窪塚洋介さんが
久しぶりに映画出演
この試写会のスピーチを読んで
*リンクを貼ろうと検索しましましたが
削除されているようでした
かなり突っ込んだ
政治的な発言をされていました
他にも日本の俳優さんがたくさん出ていて
なので観たくなりました
異なるものを恐れて排除する
異なるものを利用して見せしめにする
そんなところが今もわたしの国にはあります
それをまざまざと見せつけられました
できれば見たくないものを
できれば関わり合いたくないものを
遠藤周作さんのご子息がお書きになっていました
「悪の中にも善があり善の中にも悪がある」
と父上がよく仰っていた、と
この映画の感想は
うまく言葉にならないのですが
まさにそういう映画だと思いました
「聖なる呼吸ーヨガのルーツに出会う旅」
聖なる呼吸公式サイト
〈呼吸〉という言葉に惹かれて観たが
わたしが知っているヨガの世界と
やっぱり違っていて
途中眠くなってしまった
リラックスしたのか
退屈したのか
発祥の地インドから始まって
世界に広がりそれぞれの場所で
それぞれの発展をしているヨガ
今のこの国のヨガの世界は
インストラクター養成がお金儲けになっていて
本当のヨガを教えられる人が
どれだけいるんだろう?
アーサナ・呼吸・ヨガ哲学
この3つをやることがヨガだと教わった
ヨガに触れてからずいぶん経ってから
わたしももっと学びたい気持ちがあるが
「この人!」と思う先生との出会いが
まだこれからのようだ
「たかが世界の終わり」
新しさ、を感じた
何が起こるのだろうかと最後まで引っ張るのだが
特別なことは何も起こらない
心のすれ違い
回想
恐れ
愛
12年も実家に帰らなかった彼が
帰ってきたことで起こるドラマ
たったそれだけを軸に
母が
妹が
兄が
兄嫁が
スリリングに彼に向き合う
イライラするような暑さ
夕立
ラスト
どれもこれも
家族の面倒くささがますます際立つ
「クレイマー・クレイマー」
1979年公開
アカデミー賞など数々の賞を華々しく受賞
名作中の名作
わたしは初めて観た
ダスティ・ホフマンもメリル・ストリープも
若くて
映画のテーマ
自分らしく生きるってどういうことか?
これは今でも十分言えることだった
夫婦の関係
こどもを育てるリアル
生き方 働き方
ひとりで
こどもを育てるのがいかに困難か
時間とともに
こどもや家庭に重心を置く主人公
そこがとてもリアル
こどもが父親と離れる寂しさを伝えるラストは
胸が詰まった
今、個人がどう生きるのか?
家族って何か?
多様性がますます明らかになってきている
正解はどこにもないが
自分はどう在りたいのか考えるヒントが
この映画にもあると思う
「フランス組曲」
2014年の作品で公式サイトはもうなかった
わたしはナチスの時代の映画を
なぜかよく観ている
きっと何かがあるのだろう
この映画もフランスの田舎町に
ドイツ軍がやってきて恐怖と混乱が始まる
どんな状況下でも人間の営みはあり
映画の中のセリフにもあったが
「戦争は人の本性をあぶり出す」
残酷なことを強制させられ
人間的な部分が麻痺し
動物や機械のようになってしまうこともある
そうならない人もいた
これは「沈黙ーサイレンスー」にも
通じるところ
【過酷な状況下でのラブストーリー】
もこの映画には描かれているが
それも存在し
他国に侵略されるって
具体的にどういうことか
人間の愚かさと美しさ
自分の気持ちに正直に生きる
誰かを愛する気持ちと愛するが故の恐怖
こうしてひとつの作品から
歴史や人間を見る
客観的に見ているだけなのに
切なくて苦しくなる
何回も何回も思い出す
3月はいつもの映画館が
2016年のベスト10の上映をする
それがとっても楽しみ!