3月半ばから1週間ほど
映画に舞に写真展にと
お出かけ三昧だった
自分でも信じられないが
1週間で5本の映画を観た!
イギリス・ アメリカ・ フィリピン・インド
映画で世界を股にかけてん(笑)
どれも良かったんやけど
また映画の感想で書きますね
【舞】というのは
近くの神社にふとお参りに行った時
10代目松本幸四郎さんの
襲名奉納舞踊を知らせるポスターを見たのね
予約も申し込みも入らず
無料で見られるらしく
のんびりカメラを持って出かけたん
ここでフラメンコを見たり
観月祭の太鼓や舞を見たことがあって
端っこの方から自由に見られたのに
今回はものものしく
かなり厳密に入場禁止エリアがあり
警備の人も多く写真も厳禁でした
舞台に出てきただけで雰囲気は一変
衣装のせいかどっしりされた印象
力強い「三番叟」
鼓や笛は4人?5人だったか
ベテランの本物!
幸四郎氏は舞台を右へ左へ
大きな掛け声
15分ほどだったと思うが
だいぶ後ろから見てたけど ものすごい迫力やった
「高麗屋!」と掛け声もかかり
野外で贅沢なひと時
陰ると肌寒い日でしたが
【熱】を感じたナ
そのあとスポンサーの味の素さんが
神社にちなんだコーヒーを振舞われて
並んでいたら
目の前を幸四郎氏が
たくさんのお付きの人に囲まれて
本殿前へ移動
カツラの下のテープをはがしたあとが
生々しく赤く見え
憮然とした表情
羽織袴に着替えて
白塗りも落としておられたけど
彼のピリピリした空気
短い時間の舞台ながら
舞台モードなのか機嫌がよろしくないのか
彼も人間なんやーと感じたひとコマ
そして
ピューリッツァー賞を取った
沢田教一氏の写真展を見てきた
お名前は聞いたことはあったが
写真は見たことがなく
青森県出身の彼が
地元の写真店に就職して
世界に出て行くまでの道のりに驚いた
ベトナム戦争の中に身を置いて
どう見てどう感じるのか?を
瞬間、瞬間問われ続けはったんやろ
自分の安全すら危うい戦場で
無残な死を目の前に
心身ともに傷つく兵士を目の当たりにして
なぜ死ななければならないのか?
なぜ戦争するのか?
考えずにはいられなかったやろな
彼はただシャッターを切るだけでなく
必死に逃げるヴェトナムの人に
手を差し伸べ助けたという
「戦場カメラマンと呼ばれたくない」
「人や風土が撮りたい」
「死体を見慣れてしまった自分が恐ろしい」
そんな彼の言葉を聞いて
彼が戦場で撮っていたのは
世界にこの戦争の愚かさを伝えるため
やったんやと思う
39歳の若さで
カンボジアで命を落とした彼
頬を銃弾がかすめるような
ヴェトナムでの激しい戦いの中ではなく
車での移動中の出来事
死とは
こんなふうに
思いもかけない時に突然やってくるらしい
後から考えると
いつもとちがい何かがおかしかった
思い当たることがいくつもあったと言う
ベトナム戦争は
わたしの生まれる数年前から起こり
日本の港や基地から
アメリカの飛行機や戦車が
ベトナムへ向かったと聞く
10年もの惨禍
大国がアジアの小さな国に苦戦し
枯葉剤という化学兵器が使われた戦争
時代背景と言い
写真という共通点と言い
無関係とは思えへんかった
写真展では
小学生ぐらいのお子さん2人を連れた
お母さんが
お子さんにキャプションを読んであげていた
21世紀になったが
まだ世界では戦争があり
わたしたちの国もなぜか近隣諸国と
いい関係を築けず
圧力・制裁・警戒などと
物騒な言葉が飛び交っている
わたしは季節の移り変わりや
人の笑顔を撮りたい
きっと沢田氏と同じきもち
なかなかに
質の高いインプットが続いた
時は3月 年度末
切り替わりの時期
次へと必要なものが来たんやろな
わたしの中に
撒かれた種はどんな芽を出し
どんな花を咲かせるやろか