突然のニュース
ガンであることを公表し
仕事の現場にも自分で運転して
「人に迷惑をかけないようにしてるの」
ってどこかで聞いたなぁ
希林さん
幼い頃
「寺内貫太郎一家」で
「ジュリー〜〜〜」とやってらした
あのお姿を見て
あなたを知ったように思います
フジカラーのCMで
「そうでない方はそれなりに」
とぼけたキャラクターで
楽しませてもらいました
あの「お正月を写そう」シリーズの頃
「ひとりぼっちで
寂しく過ごしている人だって
世の中にはたくさんいるのよね」
どこかのインタビューで答えてらした
そんな希林さんを
わたしは知っています
映画の希林さんで思い出すのは
「悪人」で詐欺の怪しげな事務所に
乗り込んで
机の足にしがみついて
「お金を返せ!」と
恫喝にも負けないあの表情
バスの運転手からかけられた言葉に
我を取り戻しスッと引き締まった
顔つきに変わったあの瞬間
「あん」でのハンセン氏病の徳江さん役
桜の美しさに心弾ませるシーン
小豆を愛情込めて炊き
小豆に声をかけるシーン
訪れた千太郎の前に現れた
歯もなく病やつれしたあの演技
ひとすじ ツーっと流した涙
すごい!と胸を突かれた
是枝監督の「海よりもまだ深く」で
ダメな我が子を見捨てない
どこか飄々としたお母さん役も良かったなぁ
晩年、出演してらした作品はどれも
希林さんだからできる
希林さんにしかできない
そんな役ばかりだった
そんな独特のオンリーワンのポジションを
しっかり築かれた希林さん
長い人生をお疲れさまでした
あなたの旅立ちは
笑顔が心に残りました
手を振って軽やかに虹の向こうへ
後ろ姿が見えるようです
いつかどこかで