「自分」で生きる人、行き先はいろいろ「魂のゆくえ」「ハーツ・ビート・ラウド」「荒野にて」「マイ・ブックショップ」*2019年6月に観た映画

 

 

雨と蒸し暑さ!

涼しい映画館でいい映画を観たい季節

・・・って、いつもそうやけど

 

 

6月は以下の映画を観ました

  • 魂のゆくえ
  • 荒野にて
  • ハーツ・ビート・ラウド
  • マイ・ブックショップ
  • 愛がなんだ
  • 鉄コン筋コンクリート
  • ヒトラーvsピカソ 奪われた名画のゆくえ
  • クィーンヒストリー2

 

 

*こちらで紹介しているDVDの画像から

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よろしくお願いします。

 

 

 魂 の ゆ く え

 

 

内なる葛藤を感じさせる牧師

彼自身に神さまが必要みたい

傷を抱えて孤独に生きてる

 

 

 

あることをきかっけに

自分の属する宗教団体が問題のある企業から

献金を受けていることを知り

彼の日常の仕事にも”政治的な圧力”がかかる

 

 

 

 

 

なかなか難しい状況

見ないフリをしてやってきた彼が

自分の良心に従おうと決める

そのやり方は賛成できないけど

気持ちはわかる気がした

 

 

 

「生きていても仕方がない」

その彼に最後に残った希望

 

 

 

正直、あまり「いい」と感じなかったし

感動もしなかったけど

それは解釈する力の問題でもあるよう

 

 

 

いい映画を紹介してくれる人たちのラジオで

すごく評価されてた

それが実感として、わからないのが悔しい💦

魂のゆくえ 公式サイト


 

 

 

 

 荒 野 に て

 

 

滅多に映画を観に行かない友達が観た

と聞いて、気になって予告編・・・観たくなった

 

 

 

主人公がなぜ学校に行ってないのか

不思議だったが

仕事を見つけた彼は一生懸命に働き始める

 

 

 

未知の世界で彼が体験する全てが

わたしにもキラキラと入ってくる

ひとりぼっちでいた時より

ずっとおもしろくなってくる彼の毎日

 

 

 

 

父と子、だけでは渡って行けない川がある

彼は寂しいとか不安を父に言えない

そして突然、ひとりきりになってしまう

 

 

 

抑えきれない感情が爆発して当然だし

理解できないことが山ほどある世の中で

なんとか希望をつなぎ彼は旅をする

 

 

 

これまでのことを動物に話しながら

歩くシーンは美しい

そう、この映画は美しいシーンがたくさんある

 

 

 

必死で希望に縋る彼

どんなに絶望しても、きっとある「希望」

それを見失わないことが

生きてゆくために必要なんだろうな

荒野にて 公式サイト

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた

 

 

なんて魅力的な女の子!

娘なのに母性を感じさせる

お父さんが少年のまんま、みたいなものだから?

 

 

 

お父さんの葛藤が中心に描かれる

ここが、異例ポイント

普通、年頃の娘だろう

 

 

 

娘の方がずっとしっかりしていて

安定している

同性の女の子と仲良くなっても

ただそのままに「これはなんだろう」と

自然に受け止めている姿がすてき

 

 

 

父娘のライブシーンがとても良くて

このライブが新たな絆をつくる

レコード店はなんとかなって欲しかったけど

 

 

 

ラストが意外だった

こうなるとは思わなかった

父も娘も新たなる旅立ち

さわやかで音楽を楽しめる

 

ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた 公式サイト


 

 

 

マイ・ブックショップ

 

 

とても地味で繊細な映画

普通に暮らす人たちにとって本は身近ではない時代

小さな街に初めての本屋を開く女性

 

 

 

この主人公を演じる女優さんは

「メアリー・ポピンズ リターンズ」で

メアリー・ポピンズを演じた人らしいが

所謂「美人」ではない

 

 

 

話して笑って動いて魅力的になるタイプの人で

それがこの物語にぴったりだった

 

 

 

湿気が多くて古い、何年も放置されていた家

の佇まいに

本を広げて読みふける感じに

保守的な街に

 

 

 

「出る杭は打たれる」

新しいことの出始めは人の心をざわつかせる

無視すればいいことを

一生懸命邪魔する人たちがいて

少数だけど理解する人もいて

 

 

 

街の変わり者とされてるジェントルマンが

主人公を応援するが

そこに友情以上の愛が生まれたように感じた

 

 

 

そのシーンに言葉はなく

海辺の風と二人の距離、表情だけで

それを伝えるの

監督が女性と知って、納得

 

 

 

木箱でやってくる新しい本

その装丁がとてもきれいで

当時、本はもっと価値があったんやろなぁ

 

 

 

彼女の蒔いた種は

とても時間が経った後に、また咲く

彼女は見ることができなかったかもしれないけど

 

マイ・ブックショップ 公式サイト

 

 

 

 

 

 愛 が な ん だ

 

 

あらすじを知って気が進まず

京都シネマ・出町座で連日満席

いつも聞くラジオ番組に次週取り上げられると知り

角田光代さん原作やしなぁ・・・と思い

観に行った

 

 

 

うーん・・・

今のわたしには合わなかった

若いひと向け

(20代から30代のお客さんが多くて

ロングラン上映になってるらしい)

 

 

 

勝手で気まぐれな優男「守」に溺れ切る

「てる子」が、できれば関わりたくないタイプ

報われないのに、よーやるわってヤツ

 

 

 

てる子の親友「葉子」も

葉子の何になるのか「中原」も

後半出てくる「すみれ」も、全然共感できず

 

 

 

公式サイトの「”好き”と言えないすべての人へ」

この一文でなるほどな、と思った

 

 

 

確かに気持ちをしっかり伝えたら

全然ちがったかもしれない

 

 

 

中原がてる子に

葉子への気持ちを話すシーンがあったけど

それを葉子に伝えたら物語は変わったかも

 

 

 

てる子が守に

待ちくたびれても、会社をクビになっても

そんなことどうでもいいくらい

あなたが好きだと言ってたら違う話になったやろ

 

 

 

 

この映画、20代の頃ってこんなんやった

って浸れるタイプの人や

はっきりしないダラダラ感が好きな人には

楽しめると思います

 

 

 

タイトルはいいんだけどなー

愛がなんだ 公式サイト

DVD
角田光代著 原作
 

 

 

 

 

鉄コン筋クリート

 

 

松本大洋氏のアニメ

話題の蒼井優ちゃん、二宮和也、伊勢谷友介

宮藤官九郎、大森南朋、本木雅弘、田中泯

すごい顔ぶれの声優陣

 

 

 

全然知らなかったけど

京都シネマ・リレーでおもしろそうだと感じて

こんなエキサイティングなアニメ

初めてかもしれない

 

 

 

絵の世界観も日本であってアジアだし

きれいごとで終わらないバイオレンスも

いっぱいなんだけど

真ん中にとてもピュアなものがあって

 

 

 

それを蒼井優ちゃんが

すごい表現力で魅せてくれる

ネズミ役の田中泯さんも

 

 

 

シロとクロのファッションも、いい

 

 

 

こどもはこどもなりに解釈して見るだろうし

おとなは大人でショックを受けたり

物語に引っ張って行かれる

 

 

 

ぜひDVDより大画面で

鉄コン筋クリート 公式サイト

 

 

 

 

 

ヒトラーvsピカソ 奪われた名画のゆくえ

 

 

絵や作品に

「美しい」とか「素晴らしい」

「おもしろい」

「なんだかわからないけど目を奪われる」

人それぞれ感じることはちがう

 

 

 

それを国が「堕落」とか「退廃」と決める

って、そもそもおかしくないか?

ひとりひとりが感じることなのに

 

 

 

そういうアーティストは仕事を奪われ

作品を処分されたり

「退廃芸術展」というのも行われたという

こころの自由がないって恐ろしい

 

 

 

戦争中奪われた絵を

現代で奪還する裁判の映画もあったが

行方不明のものがまだ10万点もあるらしい

 

 

 

収容所に集めたユダヤ人から奪ったものは

今でも残っていて写真で見た記憶があるが

 

 

 

宝石や髪の毛、果ては金歯まで奪い

ナチスの資金源にしていて

芸術品には特別部隊を作って

それなりの扱いで集めていたと知った

 

 

 

戦争には莫大なお金がかかる

遠い他国へ侵略していってるのだから

 

 

 

その組織的な緻密さと「えげつない」までの欲に

吐き気がした

 

 

 

表現する人には是非観て欲しい

自由がなくなることのリアルさを感じられる

ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ

 

 

 

 

 

 

 

 

クィーンヒストリー2 /1980~1991

 

 

1が好評だったそうで2も公開された

 

 

 

「ボヘミアン・ラプソディ」では

時系列が変えられていると聞いていたが

 

 

 

なるほどライブ・エイドは1985年7月

映画ではその時にAIDSとわかっていた、だったが

実際は診断されたのは1987年、なくなったのが1991年

 

 

 

当時はAIDSへの認識が浅く

フレディも何も気にしてなかったようだ

 

 

 

数々のアルバム、ずっと評価され

トップを走ってきたバンドではなかった

イギリスではそれほどでなくても

アメリカでは酷評されたアルバムやPVなど

わたしのように洋楽が疎いと

知らないことばかりだった

 

 

 

当時のクィーンの写真を見ると

フレディの個性が目立つ

バンドの雰囲気がちがう

そういえば、ライブ・エイドの映像を見ても

フレディの個性が際立っている

 

 

 

アメリカやイギリスと言えど

セクシャリティやAIDSなど

無理解や差別があったのだと知る

 

 

 

この映画のお客さん50代以上の女性が多く

かなりぎっしり8割は入ってた感じ

それが意外な気がした

クィーンヒストリー2


下は、ライブ・エイドが収録されてるDVD

 

 

 

自由でハッピーな気分になりたいなら

ハーツ・ビート・ラウド

 

居場所を探して旅したい気持ちなら

荒野にて

 

新しいヒントが欲しい時

鉄コン筋クリート

 

以上をおすすめします

 

 

お楽しみあれ!