今年も映画から
おおいに揺さぶられ、笑い、泣き
モヤモヤしたいと思います
京都府にも緊急事態宣言が出た
映画館も時短営業となったけど閉まらず
ホッとした
マスクや手指消毒など
いっときの緩んだ感じは消えた
何度か、隣に座った人がマスクなし…
勘弁してほしい 怖い怖い
2021年1月観た映画
- ミセス・ノイジィ
- この世界に取り残されて
- 9人の翻訳家 囚われたベストセラー
- 市民ケーン
- Mank(マンク)
- 聖なる犯罪者
- レディ・マクベス
- 燃ゆる女の肖像画
- Away
- パリの調香師 しあわせの香りを探して
- ミツバチのささやき(現代アートハウス入門 ネオクラッシックをめぐる七夜)
- 動くな、死ね、甦れ!(上記同じ)
ミセス・ノイズィ
2021年1月2日
今年初めて観る映画、これで良かったんやろか💧
最初ちょっと後悔(笑)
何やったらええのん?と自分に突っ込む
モノゴトは
こっちから見るのとアッチから見るのと
全然ちがうねんな、と改めて認識
若田さんは確かに誤解されやすい
でも真紀も突っ走りすぎよね?
一番わかってる葉子が「子ども」で
言葉足らずってトコがこの映画のキモかな…
自分の道を焦る真紀の気持ちはわかる
「ごめんなさい」と言える事
「わたしはこうしたい」と言える事
大事やね
女性監督作品、納得ですなー
この世界に残されて
悪い夢を見て
叫んだり飛び起きてしまう…
彼らを責められる訳がない…
あんな壮絶な体験をして
年頃なのに生理が来ないって
そら、そうやろ
それを知識だけでなく感覚としてもわかるアルド
彼の微妙な表情や少ない言葉は
クララでなくても何だかわかる
劇中、アルドがクララを「ハリネズミ」と言うが
まさにそう、16歳の揺れるお年頃なのだ
しかもあんな壮絶な体験を経て今、生きているのだから
少ない言葉と自分の感覚でお互いを感じ取り
それは恋愛であり人類愛であったんやと思う
ラストのクララの明るさとアルドの泣きそうな表情
ふたりが手にできなかったものは大きい
アルドの手に涙をこぼした
女性のかなしみに胸を突かれた・・・
9人の翻訳家 囚われたベストセラー
UPLINK京都の”2020年見逃した映画特集”にて
展開がスピーディでイマイチついてゆけなかった
みんな怪しい気がして
早い段階で刑務所での面会らしいシーンがあって
エリックが誰と向かい合っているのか?から
実は刑務所に入っているのは・・・
などと、いい意味で観客を裏切る仕掛けがいくつも
ラストなど
あら、そう来ましたか!と意外性を突く
「ダ・ヴィンチ・コード」シリーズ出版秘話に
基づく話だそう
世界的なヒットシリーズは
何よりネタバレが怖いのだなぁ
市民ケーン
名作なので誰もが1度は聞いた事があると思う
日本でもお馴染みオーソン・ウェルズの監督・主演・共同脚本作
Netflixの「Mank」公開に合わせての上映
白黒でアニメのような始まり
ケーンという男の生涯がスピーディに描かれ
ちょっとついてゆけない感じ
1941年公開で当時の雰囲気がそこかしこに
女性のファッション・お化粧の流行なんかも
ケーンは所謂「成功者」なんだけど
プレイボーイではない感じで
その辺り、さりげなく丁寧に描かれてると思ったナ
嫌がるスーザンをとにかく歌わせたのは
なんでか、よくわからんし
彫刻の異常なまでのコレクターも
なんでか、わからん
でも「バラの蕾」の謎解き
あれはすごいなー
ケーンという男の内面がわかるような気がする
Mank/マンク
オーソン・ウェルズと一緒に「市民ケーン」を
書いたハーマン・J・マンキウィッツが
「市民ケーン」を書いた頃の物語
「市民ケーン」を観た後だけに
白黒ながら映像がシャープなのが歴然
ゲイリー・オールドマンが
個性的で渋くて多面的な”マンク”を好演してる
(最近では「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」で
チャーチルを熱演し、アカデミー主演男優賞)
コレね、ちょっと理解が大変で
何回か観ないとわからなくて当然だし
「市民ケーン」を観てないと話にならへん、ってのも
そうやと思います
わたしも結構???だったので
以下を読みました
YAHOO!での「デヴィッド・フィンチャー監督にとっての『市民ケーン』Netflix映画『Mank』を解説
わからないなりに
Mankが人と言い争ったりお酒の上で大失態みたいな事があっても
調子が良い男のようでいて
実は人類愛溢れた人で、妻に対しても
鳴かず飛ばずの自分を見捨てないでくれてアリガトウと
思ってる人間的な部分がとても良かった
Netflixは売れる・売れないとか
つまらんやりとりなしに
つくりたいものを自由につくれるのだとか
そういう土壌があってこそ
こういう尖った作品が生み出されるねんなぁ
聖なる犯罪者
なんちゅうラストや
狂気に満ちたあの表情
ラスト1分は正視できひんかった
R18指定
吉田修一氏原作の「悪人」(映画にもなった)を
思い起こさせる
人間は多面体で「いいひと」「わるいひと」
そんな単純に区別できるイキモノではない
ダニエルの中にも善があり
彼を脅す少年院で一緒だった男にも善があった
そして同時に「良くは思えない行い」もあった
「朝が来る」でも感じたけど
根っからの悪人は存在しないのだ
どこから見るかで変わってくる
誰もが必死で「自分の課題」を生きているのだー
いや、しかし
かなりパンチが効いていて
狂気を何度か感じたダニエルの肝の座り具合にビビる…
レディ・マクベス
「少女が残酷な怪物になる」などと
予告や紹介にあるけど
わたしはちがうと思った
モノのように「買われて」嫁ぎ
相手や義父から命令され自由を奪われ
彼女の意思も気持ちも無視したすべてへの復讐劇やと思う
ぎゅうぎゅうコルセットを締め上げられたり
力任せに長い髪をブラッシングされたり
夫となった男の道具のような扱い
ラストにセバスチャンが言ったように
「こんなの愛じゃない」これはズバリ的を得ていて
キャサリンはあんなことまでして
2人の関係を守るためのようだが
セバスチャンを愛しているのではなく
彼との関係で解き放たれたのやと思う
どこまで残酷さに耐えられるか
セバスチャンの裏切りを表情ひとつ変えず復讐し
ラスト 音、音楽一切なしでエンドロールも無音
人間の残酷さを描きたかったのではないと思う
大事なものを傷つけられた時に
こういう堕ち方もある、みたいな感じだろうか
レディ・マクベス 紹介 (公式サイトは存在せず)
燃る女の肖像画
前回は思ったより寝ていて
見逃していたシーンが多かった
舞台もふたりの女性も美しいのだが
視覚的な美しさに加え
言葉少なで物語が静かに動く
揺れ動く気持ちが足音に振る舞いに現れ
恋をしているからこその動揺がしぐさに出る
ラストの決してこちらを見ないエロイーズの
呼吸は荒く最初から胸が上下していて
感情が昂り涙が溢れるから
益々胸は大きく動いている
そこで流れる激しいクラッシックと
お祭りの夜の女性たちの神々しいコーラス
が強烈に心に焼き付けられた
マリアンヌ役のノエミ・メルランの
美しい肌と恋をしている表情
相手を愛しく思う手が本当にきれいだった
エロイーズ役のアデル・エネルが
以前観た「ブルームーン・イエスタディ」より
ずっとずっと良くて魅力的だった
このアデル・エネルは
自身が被害にあったセクハラを告発し
フランス映画界での#Me tooを牽引しているのだそう
以下のサイトから見つけた記事
↑ この記事でロマン・ポランスキー監督のことや
彼女にセクハラした監督が
フランス映画監督協会から除名されていることなど知った!
是非、一読を
Away
予告で見た時から絶対観たいと思ってた!
セリフがない、音と動物の声だけ
ラトビアの青年が作った美しいアニメーション
追いかけてくる黒い巨人は「不安」ではないかな?
飲み込まれると危険な感じ
あんな高いところから落ちても
また蘇る感じは、よく襲われる「不安」のようやった
雪崩に追われるラスト
帆船が停泊する地の向こうから
人らしきシルエットがいくつも
あれは誰?とドキドキさせて
そこで終わるのも「人生」を示唆するよう
飛べなかった黄色の小鳥が
色の違う鳥に励まされ必死で飛び
飛べるようになるプロセスや
彼と別れた後も
夢の中で現実で彼を助けるたくましさ
リクガメが子連れのリクガメに出会う場面も
えー!そこだけ見せて終わりですか、と
観る側の気持ちをそそる
アジアの気配を感じ
舞台にお墓?と思われるものが
形を変え何度も出てくる
様々な見方や想像ができる
公式サイトを開けるだけで
美しいアニメーションが楽しめる
パリの調香師 しあわせの香りを探して
アンヌの無表情で何を考えているのか
わからない感じと
ギョームのイケてないパパぶり
年頃の娘はギョームに呆れていたけど
次第に素直な気持ちを表現するようになる
なんともビミョーなお年頃の彼女、良かったな
アンヌも「わたしは香水がつくりたい」と
はっきり言ったり怒ったり
「メルシー」や「シルブプレ」を
ぎこちなく言うようになる感じが胸キュンでした
ひとりより2人
ただのビジネスの関係じゃなくて
人として打ち解けた誰かが一緒にいる
やたら恋愛や愛に結びつけたがる本や映画が多いけど
名前のない関係っていうのかな
友達とか仲間というのもちょっとちがう
それで終わるのが清々しかった
最後にギョームが娘のクラスで
自分の仕事の話を授業のようにやるシーン
娘の顔が輝いてたー
イケてるパパになれたのはアンヌとの出会い
言いたいこと言い合って
ぶつからないと何も始まらへん
個性的なアンヌ役の女優さん、良かったなぁ
ミツバチのささやき
こちらのイベントで観てきた
タイトルは知ってたけど観てなかった映画
うーん・・・名作ねぇ
鑑賞後の講師のお話でいろいろ分かったけど
正直わからなかったー
でも、それって
アタマで理解しようとしてるんやんな
映画を
アナのまなざし
セリフの少なさ
養蜂家のお父さんにも
誰かに手紙を書いてるお母さんも
何か過去があるらしい
小学校1年生?ぐらいのアナになったつもりで
観たら良いのかも
意味とか「なんで?」とか深く考えず
「理解したらもっとおもしろくなる」が
邪魔するんかなぁ・・・
動くな、死ね、甦れ!
アートハウス入門 第2回
観たい、と気持ちがなく観る映画って辛い…
1989年のソ連の映画
とにかく怒鳴り合うようなセリフ
乱暴で暴力的で盗みなど当たり前の
第二次世界大戦後のソ連
突然「よさこい節」や「炭坑節」が歌われ
とても違和感(日本人収容所が近くにあったらしい)
片足を失った兵士や精神を病んでしまった人が
ドキュメンタリーのように度々登場する
うーん 近年の「ROMA」のような映画
とにかく監督の子ども時代の記憶を
ただ映像化しただけ?のような前半3分の2
後半3分の1は映画らしくなるが…
映画終了後の講師の話を聞いても
この映画への印象は変わらず
なぜこれを「アートハウス入門」に取り上げたのか?
講師が「すごい」と言ってたのは
どこが?どのように?
話の途中にたくさんの人が帰っていった…
タイトルも全然わからない
今月はアートハウス入門という企画に
大いに興味を抱いたけど
なんだか期待外れのような・・・
こういう膨大な無駄(ごめんなさい、とっても失礼ですが)が
誰もの人生に存在して
結果的に無駄でもなく、その意味がわかったりする
・・・のだろうと思う(笑)
わたしの今月の本当に観て良かった映画は
- この世界に取り残されて
- 聖なる犯罪者
- AWAY
noteで映画のことをお喋りしています
映画が好きな人ー
情報チェックだけでなく
自分が感じた事と人の感想を拾ってみると
より深く「なるほどー」と理解が深まります
堅苦しく考えないで
ただこう思った、が「へぇー」と誰かに届くかも
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