映画ご覧になっていますかー?
京都はアートハウス(ミニシアター)だけがオープン
20時までという制限付きで、毎回人々の文化の飢えを感じます
(たくさんの人が観に来てはる)
ただ、ですね
正直あまり「観たい」映画がなかった5月でした
今月は以下の6本
- ブックセラーズ
- まともじゃないのは君も一緒
- マディソン郡の橋
- 最終ラウンド
- ゲーム・オーバー
- AMAZING GRACE
- ノッティング・ヒルの恋人
The Booksellers
キャッチフレーズの「本のない人生なんて」
をただ今、実感中
緊急事態宣言で図書館で本を借りられへん
NYのユニークな古書店の人たち
ビジネスではなく”コレクター”なのだ
彼らの本への愛情は我が子と同じ!
全編オシャレなジャズが流れ
ユーモアセンス抜群のブックセラー達のコメント
その瞳がキラキラ
アートと本の違いのところも
なるほどなーと興味深かった
オークションで高い値段が付くのが嬉しいのではなく
その価値を理解された事が嬉しいのよね
本の倉庫やユニークな図書館
セレクトショップなど
本がたくさん並んだ場所というのは
なんでこんなにワクワクするんやろ
まともじゃないのは君も一緒
「普通こうやん?」よー言うてた
でもわたしの「普通」は「わたしの普通」で
万人の普通ちゃうねんな
(もちろん万人の普通なんてない)
世の中に適応していないと思われた大野が
ちゃんと自分なりに物事や人を見て
自分の考えを述べたり実行してゆく後半
高校生の女の子がどんなに背伸びしたって
どんなにズレた大人だとしても
経験値やそこからの人間性に敵うわけないやん
でも同級生カップルの実家のスナックで
おじさんたちの前でブチ切れていたかすみちゃんが
一番本音を出して自分を全開にしてて良いシーンだったなぁ
同級生カップルの二人が
かすみの質問に答えるシーンも
ふたりのそれぞれの魅力や照れが出ていて微笑ましかった
冒頭のシーンとラストで
あぁ、いいつながり方やなー
素直になったかすみちゃんがかわいかった
「普通」はあるようで、ない

マディソン郡の橋
「午前十時の映画祭」企画
95年の映画かー当時観たけど
キャストと橋が出会いのきっかけぐらいしか
記憶に残っていなかった
いやーーー、しかし当時20代のわたしには
”ただの物語”やったやろうなぁ
今、観てすごくいろんな事を感じた
フランチェスカの幸せだけど満たされない生活
出会いからゆっくり深まってゆく想い
結局「正しさ」で選択した彼女
子どもがいるから、そうする事が良かったんやろけど
家族を全うした後、母の心情を理解するにも
大人になった子ども達は時間がかかった
どっちにしても後悔はあったやろなー
きっと彼の元に行ったなら
彼女が予想した通りになったやろ
でも結局、行かなかった事でも
彼女は自分を責めたと思うなー
そういう時の選択は
「どちらが人のためになるか」で選ぶといい
とある本で読んだ
フランチェスカはそういう選択をしたんやな
物語は単なるヨロメキモノではなく
大人になった子ども達の現実や
当時自分の気持ちに正直に生きた人がどんな目にあったか
そして人の生き方にもちゃんと言及していた
すごく美しかった
20代の頃観た映画を今、観るっていいなー
一部、YouTubeにありました(冒頭シーン)
・2016年の記事ですが、メリルがこの映画の事を…
・映画ライターが書いたこの映画の解釈

最終ラウンド(Irudhi Suttru)
アップリンク京都でインド映画祭
女性ボクサーの話
後、主演の男性が「きっと、うまくいく」に出てたと知って
インド映画のお約束
・歌って踊る
・明らかな悪人がいて執拗に嫌がらせ・妨害
・コメディだが本気でつくってる
前半はまるで動物のような
才能があるにしてもめちゃくちゃなマディや
くどいほどのコメディタッチにうんざり
後半はぐっと持ち直し
最後は本当のエピソードもたくさん入っている話で
インドが女性ボクシング世界選手権で優勝も本当だとか!
インドの貧困や女性差別にも軽く触れていた
途中に休憩が入るような構成になってるのにも
ちょっと笑えた
ゲーム・オーバー
インド映画祭2本目
インド映画で心理サスペンスだと言うので
どんなんやろーと思ったが
歌も踊りもなくPTSDに苦しむ主人公にハラハラしっ放し
アニメ?ゲーム?のキャラクター制作を仕事にしていて
映画の構成がゲーム仕立て
それがわかるまでは怖いのなんのって
展開が読めへんところもインド映画の底力を見た
タトゥーがkey wordやね
(メイキング映像が新鮮!真剣そのもの)
AMAZING GRACE
アレサ・フランクリンの1972年 ロサンゼルス 教会でのライブ
アルバムと映画を創る予定がアルバムのみになった
今の技術でようやく世に出たというお宝ものの映画
前評判も高く予告編だけでも観たい気持ちが高まり
洋楽に弱いわたしですら楽しみにしていた
宗教的な感覚はよく理解できないが
それでもアレサの歌の凄さが伝わる
全身全霊で歌うとは、このアレサの姿やわ
アレサの何かが憑依したような歌に
観客も聖歌隊もどんどん巻き込まれヒート・アップする
人々を解き放ち、皆、思い思いに自由に
音楽を楽しみアレサを讃えていた わたしもそこに加わった
この閉塞感いっぱいの今だけにアレサが歌う姿や声は胸に響いた
Rolling Stone 女性解放運動、波乱続きの私生活、アレサ・フランクリンの生涯を振り返る
ノッティング・ヒルの恋人
午前十時の映画祭企画 満席でした
主人公たちの周りの人々がそれぞれ個性的で
ヒュー・グラントがまた笑わせる
脚本がよくできていて
うまく行きかけてはタイミングが悪かったり
ハプニングが起こったりと、うまくお客を焦らす
それにしても
ジュリア・ロバーツが魅力的で
自分の気持ちを素直に表現するところが痺れた
エルビス・コステロの「She」が盛り上げるんやなぁ
主人公の同居人スパイク役の人がかなりおもしろくて
だいぶ笑わせてもらった
俳優でコメディアンなんだって(リス・エヴァンス)
(吹き替えになってるのがひっじょーに残念)


今月は・・・
インド映画&懐かしい映画が特記事項かなー
おすすめは何と言っても「AMAZING GRACE」です
こんな時代にあなたは何を感じるか←ココ、大事
アレサの歌や牧師さんのトーク・ピアノ
70年代の空気・ファッション
この熱から今を生きるわたしたちは何かを受け取ると思う